ファミリーキャンプのシリーズ記事も、いよいよ第5回。
ここまで読んでくれているあなたは、もう“キャンプってちょっと気になる…”という段階はとっくに通り越して、「どうやら本格的に好きになりつつあるぞ?」という状態かもしれません。
私はずっと言ってきました。
「いきなりテントを買うのはおすすめしません」 と。
まずは手ぶらキャンプ、次にキャビン泊、レンタルテントでの宿泊。
そのうえで、“わが家にはどんなスタイルが合うのか”をゆっくり探してほしい、と。
だけど、それでも。
「やっぱり自分のテントが欲しい!」
そう思える瞬間が来たあなた。
そしてその気持ちが出てきたなら――それはもう“買いどき”です。
キャンプに対する気持ちが本物になっている証拠だから。
今回は、そんなあなたに向けて書きます。
ただスペックを比べるだけの記事じゃなくて、「家族でキャンプを続けていく中で、最初に選んでよかったと思えるテントとはどんなものか?」を、私の実体験とあわせて徹底的にお話しします。
■ まず結論:ファミリーのファーストテントは“大手メーカーの2ルーム一択”
これは、本当に曲げるつもりのない結論です。
- コールマン
- スノーピーク
- キャプテンスタッグ
(もちろんロゴスやogawaも含めてOK)
この 国内大手メーカーの2ルームテント、これを買えばまず後悔しません。
理由はいくつかありますが、一言で言うなら
“ファミリーの初テントに必要な安心感がすべて揃っているから”。
テントはロマンで選ぶこともできますが、
ファミリーキャンプだけはロマンだけでは回りません。
子どもは突然泣き出すし、雨は突然降るし、風は読めないし、撤収は時間との勝負だし、夜中にトイレへ行きたくなるし…。
キャンプって、想像以上に“予測不能な出来事”の連続です。
だからこそ、大手メーカーの長年の経験と安定した品質は、
初心者ファミリーにとって本当に大きな安心材料になります。
■ 我が家はロゴスの中古品でデビュー。そのまま今も現役!
私がファーストテントとして選んだのは、
ロゴス プレミアム PANEL グレートドゥーブル(中古)。
新品じゃなくて、中古。
でもこれが最高の選択だったと胸を張って言えます。
最初は「中古で大丈夫かな…?」と不安もありました。
でも実際には、
- 幕の状態は問題なし
- 中古だからこそ価格がグッと抑えられる
- ファミリー用として必要な広さと快適性がしっかりある
- 設営も思ったよりスムーズ
そして何より、今でも現役。
パネルシステムのおかげでリビングの使い勝手が良く、室内も広い。
子どもが成長しても窮屈にならないし、荷物を置いてもまだ余裕があります。
ファーストテントって、
- “これじゃなかった”と感じないか
- 快適に眠れるか
- 家族が嫌がらないか
こういう点が本当に大事。
中古でも問題なくクリアできました。
むしろ最初は 中古で十分 とさえ思っています。
■ そもそも、なぜ“2ルームテント”をおすすめするのか?
理由はシンプル。
ファミリーに最も向いている構造が最初から完成されているから。
ここからは、2ルームテントの良さをじっくりお話しさせてください。
◎ 1. タープを別で買わなくていい
ファミリーキャンプで「買い物の多さ」に疲れる人、多いんです。
- テーブル
- 椅子
- ランタン
- マット
- 寝袋
- 焚き火台
などなど…
全部そろえると、「本当に始めて大丈夫…?」と不安になる気持ち、わかります。
でも2ルームテントなら、
タープなしで“家族が過ごす場所”が作れます。
リビング部分がしっかり屋根になっているので、
日差しも雨もある程度しのげるし、突然の風にも安心です。
これが本当にラク。
荷物も減るし、予算も抑えられる。
最大のメリットと言ってもいいくらいです。
幾度となく雨に降られた私だから声を大にして言えます。
◎ 2. 設営は予習すれば思ったより簡単
これも私自身の実体験そのものです。
キャンプを始める前、テント設営が一番不安だったんですよね。
でもYouTubeなどで設営動画を見て手順を覚えるだけで、難易度はグッと下がります。
2ルームはフレームが多いので複雑に見えますが、実際は
- インナーテントは吊り下げるだけ
- フレームの差し込む場所が決まっている
- 立ち上げるときも自立しやすい
というメリットがあり、初心者でも迷いにくい構造です。
むしろワンポールやシェルターのように“位置と角度が命”のタイプより、
2ルームのほうがスムーズに建てられる場合が多いです。
◎ 3. 建てたあとに“位置の微調整”ができる
2ルーム=大きくて移動不可
…と思っていませんか?
実は、ペグを打つ前は本体の移動が簡単。
- トイレが遠いから入口向きを変えたい
- お隣との距離が気になる
- 地面の傾斜が気になる
こんなとき、フレーム構造のテントは融通が利きます。
ファミリーでキャンプすると、こういう“ちょっとした調整ができること”が本当に助かるんです。
家族で「こっちに回すよー!せーのっ!!」ってやったことが何度もあります。
◎ 4. 立ち上がった瞬間に“我が家”が完成する安心感
個人的に、一番強く伝えたいポイントがこれ。
2ルームテントはフレームの数が多いぶん、形が早く決まるんです。
つまり、
- 子どもが疲れていても
- 雨が降りそうでも
- 荷物が多くても
とりあえず立ち上げてしまえば、すぐ避難できる。
インナーテントを吊れば、もう寝室まで一瞬です。
初めてのキャンプでは特に、
“安心できる場所が早くできる”というのは大きなメリット。
家族のストレスも大きく減ります。
注意点!!グランドシートは必ず一緒に購入すべき
一点だけ購入前の方にお伝えしたいのはここです。
「グランドシート」と言って、地面とインナーテント(寝室部分)の間に敷くシートは絶対必要です。
個人的なおすすめは、グランドシートが付いているセットの購入か、メーカー純正のグランドシートの購入です。
別のシートを購入して切って合わせたこともありますが、純正を買うのが一番手間がかからずおすすめです。
グランドシートの役割は、主に
・テント本体の保護
・雨天時の防波堤
です。
キャンプに出かけて、雨にザーザー降られたとき、テントへの浸水ほど心配なことはありません。
私たちはいく度となく雨に降られたキャンプ家族ですが、ゲリラ豪雨や台風直撃があったにもかかわらず、テントへの浸水は今までありませんでした。
朝になって、どれだけテントが耐えてくれていたのかを見て何度も驚きました。
グランドシートのびしょびしょの裏面と、端っこが濡れているも大部分が濡れていない表面を見て、「守ってくれていたのか…!」と思ったことは数知れず。
グランドシートは購入しましょう。
■ 「テントは欲しくなったときがベストタイミング」って本当?
私の経験から言います。
テントは「買うべき?」と悩んでいるうちは、まだ買うタイミングじゃない。
でも、
「欲しい!」と思い、相談したり調べたりし始めるなら、もう買っていい。
キャンプって、気持ちが80%くらい大事なんです。
気持ちが乗っていると、設営も撤収も自然とスムーズになるし、
道具を大切に扱えるし、家族を巻き込みやすい。
逆に、不安だけで買ったテントは、結局数回しか使われなかったりします。
だからこそ、
“自分のテントで泊まってみたい”
という気持ちが芽生えた瞬間こそ、買いどきなんです。
キャビン泊をして、レンタルで試して、それでもなお「自前のテントが欲しい」と感じたあなたは、もう立派なキャンパー。
その気持ちを信じて大丈夫。
■ テントを買ったことで、キャンプは何倍も楽しくなる
これはもう、声を大にして伝えたい。
コピーではなく“自分のテント”があると、キャンプの楽しさは本当に跳ね上がります。
- 設営のたびに少しずつ成長を感じられる
- テント内のレイアウトを工夫するのが楽しくなる
- 子どもも「今日はこのテントで寝るんだ!」とワクワクする
- 道具に“自分の家”のような愛着が湧く
- 毎回のキャンプが特別なイベントになる
- キャンプを重ねるほどに、愛用のテントは「私たち家族を守ってくれる相棒」になる
レンタルだと味わえない“自分たちの家を建てる感覚”。
これが自分たちのテントを持つ醍醐味です。
■ 最後に:ファーストテント選びに迷うあなたへ
ここまで長く書いてしまいましたが、大切なのはただひとつ。
ファミリーのファーストテントは、大手メーカーの2ルームを選べば間違いない。
その理由は、
- タープが不要で荷物が減る
- 設営は予習すれば意外と簡単
- 位置調整などの融通が効く
- 立てた瞬間に“家族の居場所”が完成する
- 大手メーカーの安心感と品質
そしてもうひとつ。
あなた自身が「このテントでキャンプしたい」と思えるかどうか。
その気持ちを大事にしてください。
テントを買ったら、キャンプはもっと楽しくなる。
家族時間がもっと豊かになる。
そして何より、あなた自身の“好き”が深まります。
どうか、あなたのファーストテントが素敵な一張りになりますように。
